英文推薦状の翻訳ページで触れていることについて、補足したいと思います。
日本語を英語に、中国語に、韓国語に、
などなど、翻訳と聞くと、原文を他言語に変換する印象があると思います。
もちろん他言語にする(=変換する)という意味では、それはまあそうですが、でもパズルゲームのようにはいきません。原文を他言語にするわけですから、原文の内容理解(翻訳力)が必要になるわけです。
だからこそ、私たちの翻訳過程では、原文をもとにお客様にお電話ヒアリングを行い、その意味や周辺情報をお伺いして、いわゆる「優れた翻訳原稿」を作成していきます。(宣伝ではなく事実として)
日ごろ感じているのが、「語学ができる」「翻訳ができる」だけでは、「優れた翻訳原稿」は作成できないということです。
何が必要かといえば、「表現する能力」です。
空を見て、
「青い空」
という人と、
「雲ひとつない、いろんなものが吸い込まれるような広くて青い空」
という人とでは、表現力が異なります。
英文の推薦状を翻訳する際、この表現する能力が重要です。
たいてい、推薦状は自分で書くものではなく、恩師や上司に書いてもらうものですね。ですから、恩師や上司が書いてくれた内容以上のものはないわけです、自分でいいように書き足すわけにはいきませんし(笑)ただ、翻訳する際は、表現の仕方によってその意味の度合いが強くも弱くもなります。
「彼の高い能力は日本だけではなく、世界で活躍できるものである。」
「日本国内だけでは、彼は能力をもてあましてしまう。その活動の範囲を世界に広げることで、その能力をいかんなく発揮できるでしょう。」
きっと誰が見ても後者のほうが、いい表現だと思うはずです。
これは意訳をすることに似ています。
意訳:
原文の一語一語にとらわれず、全体の意味やニュアンスをくみとって翻訳すること。(Yahoo!辞書より http://dic.yahoo.co.jp/)
といっても、原文の一語一語にとらわれずに、全体の意味やニュアンスをくみとって翻訳してしまいますと、行き着くところは、あなたの恩師や上司が思ってもいない推薦状になってしまいます(笑)
ですから、あくまで原文に沿った形で、いかに風呂敷を広げて表現するかがポイントになります。
ご参考いただければ幸いです。