パンフレットの翻訳~外国人のeye levelで英訳がマル~

 
広告会社様やデザイン会社様から、パンフレットの英訳を頻繁にご依頼いただきます。
 
こないだ少し、施設名などを英語にするときのことを、お客様にいい形でお伝えできましたので、そのことをこのウェブページで共有いたします。
 
たとえば、
 
板町温泉(いたまち おんせん)
 
という銭湯があったとします。
 
露天風呂があって硫黄の匂いがする「温泉」ではなく、温泉旅行に行った先の「温泉」ではなく、銭湯(スーパー銭湯も)の名前の一部になっている温泉です。下町にあるやつです。
 
この板町温泉を英訳しますと、
 
Itamachi Hot Spring

Itamachi Spa
 
になります。
 
板町はそのままですので、温泉をHot SpringとするかSpaとするかの違いではあるのですが、もし可能であれば、Hot SpringでもSpaでもなく、そのままOnsenを用いるのが外国人に親切ではないかと考えます。
 

 
想像していただきたいのですが、
 
バックパッカーの外国人の方が、パンフレットを見ながら板町温泉を探しているとします。
 
たまたま近くを通りかかった地元の人に手に持っているパンフレットを見せながら、板町温泉への道を尋ねます。
 
この外国人は「Itamachi Hot Spring(またはSpa)はどこですか?」と英語で聞くわけなのですが、そのとき、Hot Springよりも、Spaよりも、Itamachi Onsenのほうがそのままの発音「オンセン」になり、(地元の人が)分かりやすいため、結果として、地元の人はこの外国人がどこに行きたいのかすぐに分かります。
 
パンフレット上の英語表記を「Hot Spring」にしたほうがそれっぽく見えますが、でも、来日している外国人のeye level(目線)で考えたとき、日本語そのままを英語にするOnsenを使ったほうが、質問の答えをすぐにもらいやすいということですね。
 
なんでも日本語読みそのままを英語にすればよい、ということではありませんが、「訪日外国人客に日本での過ごしやすさを感じていただく」という視点を持てば、英語表現1つでも、表現を練る必要があると感じます。
 
ちなみに、今回はパンフレットのお話でしたが、こういうことは、ちょっとした案内の紙でも、看板でも同じことが言えますね。
 
 
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